医院開業に大切な設備や内装を決める際に意識すること

医院の内装や設備が重要な理由

患者の立場で考えれば、清潔感のあるクリニックと、そうではないクリニックと、どちらの方を利用したいと思うのか、その答えはもちろん出ています。
多くの患者は、清潔感のあるクリニックを選択することになります。
それよりも医師の腕の方が大事、そう主張する患者もいるかもしれませんが、少数でしょう。
ましてや新規で開業するクリニックであれば、清潔感の有無によって集患に大きな違いが出ることは間違いありません。
医院の内装が非常に重要である理由は、ここにあります。

清潔感が全てではなく、女性好みの内装、子供が安心できる内装、質の高い治療が行えると患者に思わせることができる内装など、そのパターンは様々です。
確かなことは、内装がその医院のイメージを決定するということ。
人は視覚に大いに影響されるため、患者が落ち着いて診療が受けられるインテリアを意識しておく必要があります。

設備の選定も非常に重要なのですが、内装と比べると機能面に重点が置かれることが多いです。
院内を清潔に保つための設備や、停電などが起きた際に必要な非常電源設備、バリアフリーに関する設備などについて考える必要があります。
それらがなければ、やはり患者は安心して診療を受けることができません。
また、医師もベストな診療を提供することができないでしょう。
全ては最高の医療環境を整えるために、医療機器も含めた設備にはしっかりとこだわらなければいけないのです。

医院設立の工事にかかる期間と費用は?

医師が開業するにあたって、親族などから受け継がない限りは、自身の診療に適した内装や設備などを整えるための工事を行わなければなりません。
この工事にかかる期間や費用は、診療科目によって大きく異なってきます。
また、医院の規模や開業医のこだわりによっても大幅に上下することになるでしょう。

ただ、内装や設備等の工事に関しては、最低でも1ヶ月は見ておくようにしてください。
時間がかかる場合には2ヶ月ほどを確保しておけば、比較的余裕のある準備が進められるはず。
設備そのものではなく工事のみにフォーカスすれば、費用は坪単価で40万円前後といったところではないでしょうか。
業者によって20万円台から50万円ほどまでと幅があります。30坪程度であれば、120万円前後が相場と考えて差し支えないでしょう。

医院の内装を決めるポイント5つ

クリニック等を開業する際の、内装を決めるポイントを以下にまとめてみました。

・コンセプトとのマッチング
・清潔感や落ち着くかどうかなどの雰囲気
・プライベート感
・診療のしやすさ
・料金

診療科目によって雰囲気や作りはだいぶ異なるはずですが、コンセプトとマッチしているかどうかは非常に重要です。
コンセプトと内装にズレがあればあるほど、患者は戸惑ってしまいます。
医院は一般的なショップなどとは異なりますから、清潔感や落ち着くかどうかも重視しつつ、コンセプトとのマッチングを考えた上で内装を決定していかなければいけません。
プライベート感を患者がどれだけ感じられるか、これも重要でしょう。
カウンセリング室を設ける医院も増えてきていますし、完全に個室状態で診療が受けられるようになっているクリニックも増加傾向にあります。
患者の安心感と、知らない人とはあまり顔を合わせたくないという感覚をいかに汲んだ作りにできるかが重要になってくるため、その点も意識しながらデザインするようにしてください。

患者目線であることは重要ですが、医師自身が診察しにくければ、それは患者にとっても不幸なため、動きやすさや広さというものを考慮しつつ内装を決定することも意識しておきましょう。
また、内装にかけられる金額は青天井ではないはずですから、予算との兼ね合いも考えながら、最良のインテリアを選択できるようにしておかなければいけません。

設備や医療機器の導入におけるポイント

設備や医療機器にも、基本的には内装と同様のことが言えます。

まずは、患者目線で考えること。そして、医師自身が診療をしやすいと感じられること。
この2点は大事なポイントとなってくるので、必ず押さえておいてください。
最新のものが揃えられていれば、患者としても医師としても安心して診療へと臨めるでしょう。医療施設は医療を提供する場なわけですから、ここにはとことんお金をかけなければいけません。
トイレや階段、駐車場など、設備の中には患者の利用が主となる部分も多々ありますが、ここにも手を抜かないことをお勧めします。

医療機器の選定に関しては、十分に吟味するようにしましょう。
同じような目的に使用する機器でも、メーカーによって扱いやすさや精度、価格は変わってきます。
できるだけ情報を集め、安易に人から勧められたものを導入しないという意識も持っておきたいところ。医師自身が患者のことも考えた上で取り入れることを何よりも優先させましょう。

ニーズが高まっている在宅医療の現状と課題

今ニーズの高い在宅医療とは

自宅や福祉施設などで生活している患者さんのところへ医師が直接赴き、そこで診察や治療等の医療行為を行うことを在宅医療と表現しています。
検査なども含め、自宅等でできるようであれば、それを在宅医療として行うことが可能です。
この在宅医療は年々その需要が伸びており、日本社会においては今後もこの傾向が続くことは確実でしょう。
利用者が増えていけば、実際に在宅医療に取り組む医師にとっては患者を確保することにつながり、開業医にとっても利益という形で返ってきます。
もちろん、在宅医療を取り入れる医師の意識としては社会貢献の意味合いや使命感の方が強いはずですが、経営面から見ても、このニーズを獲得するために在宅医療を取り入れることは、決して間違った選択とはならないのではないでしょうか。

似たような診療に「往診」がありますが、これは患者の体調が悪い時に限り自宅等に訪問し診療を行うことを指す点で、在宅診療とは異なった考え方となります。
計画的に且つ定期的に患者の元を訪れ診療を行う、これが在宅医療の特徴と言えるでしょう。

在宅医療のニーズが高まっている背景

在宅医療のニーズが徐々に高まりつつある背景には、日本社会の高齢化があります。
高齢者が多くなれば病気を患う人の数も増えますが、こうした人たちの中には自宅で療養したいと考える人も少なくありませんし、そもそも体調が芳しくなく通院するのが難しい状態にある患者もいます。
そうした人たちの数が急速に増えているため、在宅医療のニーズが高まってきているのです。

さらに高齢者の数が増える背景に言及すれば、寿命が延びていることが関係しています。
医療の発達や健康志向の高まりから、日本では寿命が少しずつ延びてきています。
在宅医療を受ける患者は75歳を超えたあたりから急速に増え始め、85歳以上になるとその数はさらに急増。
長生きする人が増えれば、それだけ在宅医療の需要が増えることになるわけです。

当たり前のことではありますが、単に“高齢者の数が増える”という部分にだけ目を向けてしまうと、重要な部分が見えてこなくなることもあるため、こうした背景を知りつつ、開業時に在宅医療に取り組むかどうかを考えなければいけません。

在宅医療に取り組むメリットとデメリット

開業医が自ら開院した診療所やクリニックで在宅医療に取り組むことは、上でも少し触れたように、医院の売り上げを伸ばすための一つの手段とはなりうるでしょう。それが一番のメリットとなるのではないでしょうか。
ニーズが増えているわけですから、在宅医療を取り入れることで、それが利益として返ってくるのは当然のこと。
ただ、このメリットを得るには、在宅医療を必要とする患者を多く獲得する必要があり、地域選びには慎重にならなければいけません。
また、患者にとっては比較的ストレスがかかりにくいため、落ち着いた環境で診療を受けてもらいやすくなるというメリットもあるでしょう。
医師としても接しやすくなるでしょうし、それがスムーズな診療へと繋がる可能性も期待できます。

在宅医療に取り組むデメリットとしては、医院を空ける必要が出てくる点です。
多くの開業医は患者を医院へと招き、そこで診療を行います。しかし、在宅医療は患者の自宅等に向かわなければならないため、その間、医院を訪れる患者の診療が行えなくなってしまうのです。
もちろん、在宅医療でも利益が上げられるため収益の大幅な減少にはならないはずですが、例えば、医師にとってストレスが増したり、面倒な作業が増えたりなどすることは否定できないでしょう。

在宅医療における課題は?

在宅医療における課題は様々なことが言われていますが、開業医からの視点で見れば、診療の幅が非常に限られている点ではないでしょうか。
一般の住宅に、医師が有している技術を十分に発揮できるような設備はありません。
もちろん、そこで何か特殊なオペなどを行うわけではありませんが、診療所やクリニックなどの医療施設とは異なる環境で最善の診療を行わなければならないと考えれば、医師にとってはさらに知識や技術等を磨かなければならなくなるでしょう。

また、医師1人で在宅医療を行うことは難しく、その他の職種の専門家たちと連携しながら患者の診療に当たる必要がありますが、この連携がどれだけ取れるのかという点も、大きな課題として語られることが多くなっています。
診療を行う場所によっては、普段一緒に仕事をしていない看護師や介護士、薬剤師などとも連携を取らなければいけません。
連携が上手に取れなければ、そのしわ寄せは患者に向かいます。医師はそうした事態に陥らないよう、コミュニケーションを取りながら連携を図る必要があり、また、その能力が求められるのです。

こうした課題も理解した上で、在宅医療に取り組むか否かを決定していかなければいけません。

今注目の予防医療とは?実際の導入事例と今後のニーズ

今話題の予防医療とは

日本人だけではなく世界中で、健康への意識が高まりつつあります。
特に先進国ではこれに関する意識が非常に強く、いかにして病気にならないかを考える人が増え続けているのです。
病気にならないための方法は数多あり、特に医療に詳しくない人でも情報を収集し実践することはありますが、それを医師が医療科学の常識や新たなデータなどから患者に対して提供していくのが、予防医療と呼ばれるものです。

わかりやすいところでは、食生活を改善し、日々の生活に適度な運動を取り入れることなどの提案が挙げられるでしょう。
医師が患者からどのような生活をしているのかを問診等によって聞き出し、健康のために足りない部分もあれば、それを補うよう指導する、これが予防医療の第一歩となります。
もちろん、喫煙しているようであれば本数を減らしたり禁煙することを促しますし、ストレスの緩和や解消に関するアドバイスも行います。

また、定期検診や検査等を通じて病気の早期発見を行うことも、この予防医療に含まれます。
病気になってから病院に通うのではなく、病気を防ぐために、あるいはそれ以上の悪化を食い止めるために病院に通う、そうした患者を増やすことが予防医療を取り入れるメリットであり、重要な考え方となります。

予防医療に力を入れる医院の事例

ある医師は10年ほど前に内科を標榜し診療所を開業しました。
順調に集患でき利益も出ているものの、さらなる地域貢献と周辺住民の健康維持にフォーカスした結果、予防医療の導入に踏み切りました。
その医師が驚いたのは、患者数が増えたことだけではなく、これまで診療所に訪れてこなかった層の患者が急増したこと。
健康な生活を、あるいはそうした人生を送るためにはどのような心がけや予防が必要なのか、それを知りたいと考える人が思いの外多いことを目の当たりにしたのです。

その診療所ではさらに予防医療に力を入れることで、若い層の取り込みにも成功しました。
予防医療がアンチエイジングにもつながるという考え方を持った若い女性や主婦層を中心に、現役世代の患者も増え、それに伴って予防診療に必要な検査機器等も次々と導入。
診療所の拡大に成功しています。

予防医療の最後の段階であるリハビリテーションや機能回復訓練までは導入できていないものの、患者数や収益が上がったことは言うまでもありません。
注目されつつある予防医療をどのタイミングで取り入れるか、この決断が早ければ、このような成功事例の仲間入りを果たすことも難しくはないでしょう。

将来ニーズの高まる予防医療

説明してきたように、予防医療のニーズは確実に高まってきています。
健康でいたいと考える人が増えてきているとともに、健康と美がリンクしていると考える若い層も増えてきているからです。
そうした意識を持つ現在の若い世代が、今後急に健康への意識を失うとは考えづらいのではないでしょうか。
そうした層はより広がりを見せることも間違いないので、ニーズの高まりは疑う余地がないでしょう。

健康と美のリンクだけではなく、健康と節約のリンクも多くの人に浸透しつつあります。
予防医療を利用すれば、病気になっていないにもかかわらず患者はお金を支払う必要が生じますが、それが未来への投資であり、長い目で見れば結果的には医療費等を節約できると言う意識が強まりつつあるのです。

この考え方がさらに浸透していくことも間違いありません。
人々が健康や美というものに費やす金額が増えてきていることを考えても、この予防医療を早々に取り入れておくことは、開業医にとっても決して損なことではないでしょう。

予防医療を導入する際のポイント

開業医にとって、一つの集患のための手段となりうる予防医療ですが、導入する際にはいくつかのポイントがあります。

予防医療は、1次予防から3次予防までの3段階に分かれています。
医師が個人でクリニック等を開業する際に、その全てを取り入れるのは難しいでしょう。
どの段階まで導入するのか、これを考えておかなければいけません。

また、診療科目と同様に、ターゲットを絞ることも重要になってきます。
予防医療はすべての人に必要なものであり、年齢や性別などで予防医療を受けるべきか否かを線引きすることは通常できませんが、開業医にとっては敢えてターゲットを絞り込むことで、より注目されやすくなるという効果が狙えます。
上でも触れたように、“美”というものと繋げれば若い層を取り込むことができるでしょう。
もちろん高齢者をターゲットにするケースも考えられます。運動不足やストレスにさらされ、生活が不規則になりがちなサラリーマンをターゲットにするクリニックがあってもいいのではないでしょうか。

対象を絞ることで広告展開手法や導入機器の選定、診療内容等も明確化されていきます。
そうすることで、最初はコストをあまりかけずに、この予防医療の導入が行えるでしょう。
そうしたポイントを抑えながら導入の検討を進めていくことをお勧めします。

開業医の年収の相場は?地域や科目別に見る開業医の収入

開業医と勤務医の年収の差は?

「開業医は儲かる」、そのようなイメージを持っている人は、一般の人はもちろん医師の中にも多いのではないでしょうか。
実際に開業医になるとどれほどの収入が得られるのか、勤務医との比較も交えながら考えてみましょう。

勤務医と呼ばれる働き方をしている医師の平均年収は1,100万円ほどと言われています。
一方の開業医の年収は3,000万円弱と言われているので、この数字だけを見ると、確かに開業医の方が多くの収入を得ているようです。
ただ、別の調査では、勤務医の年収は平均で1,500万円ほどで、開業医は2,500万円ほどというデータも出てきており、その差は調査によって異なることもうかがえます。

確実に言えることは、間違いなく勤務医よりも開業医の方が多くの収入を得ていること。
その差は調査によって2,000万円であったり1,000万円であったりするものの、決して僅かな差ではなく、非常に大きな開きがそこにはあると言えるのではないでしょうか。

もちろん、これらは平均額のため、すべての勤務医や開業医に当てはまるというわけではありません。一つの参考額として捉えておくのが妥当でしょう。

開業医の地域別の年収は?

開業医の年収を地域別に算出することは容易ではありません。
上の調査結果でもわかるように、医師の年収はデータの集め方などに大きく影響を受け、その額が大幅に変化してしまうためです。
開業医のみを対象とした調査では、特にそれが強い傾向にあります。

まず勤務医に焦点を当ててみますが、その場合、人口密集地である東京は1,000万円を切る平均年収額と、他の道府県と比較しても非常に少ない現状があります
大阪も同様に、都市部であるにもかかわらず、年収は1,000万円を切る額となっている点が注目ポイントとなるでしょう。
しかし、開業医は違います。
都市部であればあるほど集患しやすく、平均年収が高くなる傾向があるため、東京や大阪、神奈川や愛知、福岡などでは、2,000万円以上の収入を得ている医師も少なくありません。

逆に、東北地方や九州の一部、北陸地方などでは、1,000万円前後の年収の開業医も多く、勤務医の年収よりも低い地域も珍しくはないようです。

開業医の診療科目別の年収は?

診療科目別に見た時の開業医の年収、これも調査の手法等によって得られるデータが変わってくることがありますが、概ね共通しているのは、眼科や耳鼻咽喉科の年収が高いという点でしょう。

眼科や耳鼻咽喉科の開業医は、年収3,000万円ほどを得ていると言われています。
平均でこの額なので、規模によってはさらに多く受け取っていることになります。
ニーズが増えていることもありますが、自由診療の範囲が非常に広い点も、この額を押し上げる理由となっているようです。

産婦人科と小児科も、同様の年収額を受け取っています。
この両者は医師不足が続いていることからニーズが依然高いため、年収3,000万円前後の平均額になっていると考えられるでしょう。
美容系外科や美容系皮膚科のような、美容に関わるクリニックも、年収の平均額は2,800万円程度となっています。
こちらもやはり眼科などと同様に自由診療が中心であることが大きな要因です。
また、人気のクリニックでは大規模展開しており、その院長ともなれば年収1億円を超えてくるため、それが全体の平均額を押し上げていると考えることもできます。

その他、整形外科医も年収2,800万円ほどで、開業医の中では比較的高い水準であると言われています。

リスクがあるから年収が高い

紹介してきたように、勤務医と比較するとはるかに多くの年収を受け取っている開業医ですが、もちろんその裏にあるリスクを忘れることはできません。

勤務医は、言えば病院に守られた存在です。
仮に医師自身に能力がなかったとしても、病院として抱える患者の数が激減しない限りは働き続けることができますし、一定の収入を得ることもできます。
しかし、開業医は能力が足らずに患者を逃してしまえば、それが収入へと直結してしまうのです。
近年ではインターネットが発達しているため、少しでも悪い噂が広まれば集患は望めなくなるでしょう。これによって一気に廃業へと追い込まれるリスクは、決して小さくはありません。

開業医は、そのリスクと向き合うことを選択したため、年収が高いと言えるのではないでしょうか。
また、開業医として成功するためには、そのリスクを無視することはできず、いかにそのリスクに対処していくか、これを考えていくことが重要になってきます。
開業のメリットばかりに気を取られることなく、デメリットにも目を向けながら決意を固め、準備を進めていきましょう。

今後ニーズの高まる診療科目、診療科目を決めるポイント

診療科目の決め方は?

開業を決めた医師は、すでにどの診療科目を標榜するのかも決めているはずです。
もし決めていないのであれば、よく検討しなければいけませんし、開業を考えている段階であれば、開業時に標榜する診療科目に関して詰めておく必要があるでしょう。

診療科目は、開業を目指す医師がこれまで携わってきた分野や領域をそのまま採用するのが一般的です。
医師免許を持っていればどの診療科目でもほぼほぼ掲げて診療を行うことができますが、これまでとは全く異なる分野や領域へ転科すると同時に開業し自らの医院を構えるというのは現実的ではありません。

また、どのような医療施設を目指しているのか、ここに主眼を置きながら診療科目を決めていく必要もあります。
例えば、内科と一言で言ってもその領域はいくつもに分類することが可能です。
これも現在までの経験によりますが、敢えて呼吸器科や循環器科に絞ることも考えられるでしょうし、総合診療科として診療対象を広げるという考え方もできるでしょう。
領域というよりも、小児科のように対象を絞り込んで開業することも、一つの選択肢となるはずです。

経験豊富な分野であるかどうか、好きであり得意である分野かどうか、将来性があるかどうか、このようなことを中心に考えていくと決めやすいのかもしれません。

現在医師が不足している診療科目は?

医師が独立しクリニック等を構える際、現在医師が不足している診療科目に着目して開業を進めていくというのは、決して間違った考え方ではありません。
それだけで標榜する診療科目を決定することはできないものの、自らの経験や知識の範疇に入っているのであれば、不足状況を考慮しながら科目を決定していくこともなくはない決定方法となるでしょう。

現在医師が不足している診療科目には、内科、小児科、精神科、外科、産婦人科、麻酔科、救急科などが挙げられます。
内科は呼吸器内科や循環器内科、消化器内科の不足が特に目立ち、また、外科分野では脳神経外科の不足状態が続いています。
地域によっては、消化器外科やリハビリ科、放射線科、眼科、耳鼻咽喉科の医師の不足も顕著であり、地域差はあるものの、こうした科目は、まだまだ医師を求めていると言えそうです。

ただ、独立し開業するとなると、この中にはそれが現実的ではない分野もあるため、当然それらも気にしながら開業を検討していく必要が生じてきます。

今後ニーズが高まる診療科目は?

医師が開業するということを前提に、今後ニーズの高まりが期待できる診療科目をピックアップすると、内科、小児科、精神科、産婦人科が挙げられるのではないでしょうか。
地域によっては、眼科や耳鼻咽喉科も、もちろんニーズが高まりますし、必要な分野となってくるでしょう。
また、整形外科や美容系外科、皮膚科なども患者数が増えると予想されているので、今後のニーズ増加が期待されている診療科目となります。

内科や眼科、耳鼻咽喉科、そして整形外科に関しては、高齢化がその理由です。
小児科や産婦人科に関しては、医師不足の状況の改善が見られないことから、今後も高い需要を保つと考えられます。
美容にこだわる人の割合が増えると予想されるため、美容系外科や皮膚科のニーズも高まっていきますし、日本の社会構造から精神科のニーズも確実に高まってくるでしょう。